主なポイント
- 2020年の発足以来、AmazonのCounterfeit Crimes Unit(模倣品犯罪対策チーム、CCU)は、14か国において訴訟および法執行機関への刑事告発を通じて、32,000件以上の悪質業者に対して法的措置を講じてきました。
- AmazonのAI早期警告システムは、急速に拡散した新ブランド商品への悪質業者による攻撃をいち早く察知し、ブランドオーナー様がIPを共有するより8日も前に、侵害リスクのある出品をブロックすることに成功しました。
- 2025年、Amazonの法的措置により、当社ストアを標的にしたフェイクレビューや詐欺行為を助長しようとする100以上のウェブサイトが閉鎖に追い込まれました。
Amazonは2021年以来、毎年「Brand Protection Report」を発行し、お客様、ブランドオーナー様、販売事業者様を模倣品から保護する取り組みを紹介してきました。しかし、グローバルな小売業界はかつてないほど相互につながり、複雑化しています。悪質業者は常に手口を進化させ、犯罪ネットワークは国境を越えて活動しており、小売業界が直面する脅威は模倣品にとどまりません。一方で、AIの進化により、数年前には存在しなかった能力が手に入るようになりました。数十億ものシグナルを同時に分析し、脅威がお客様に届く前に検知することで、予防的対応から予測的対応へと移行することが可能になっています。
こうした背景から、本日Amazonは「Trustworthy Shopping Experience Report」を公開します。このレポートは、グローバルストア全体においてお客様、販売事業者様、ブランドを守るための取り組みを包括的にまとめたものです。ブランド保護や模倣品対策に引き続き取り組みながら、組織的な小売犯罪、製品安全、詐欺防止、信頼性の高いレビューへと対象範囲を拡大し、信頼と安全へのコミットメントをさらに深めています。
Amazonの目標は、お客様、ブランド、出品者のすべてにとって安心して利用できるストアを実現することです。ただし、お客様保護を目的としたポリシーが、ビジネスを成長させようとする出品者にとって摩擦を生む場合があることも認識しています。そのため、出品者がポリシーの遵守状況やパフォーマンス目標などを把握・管理できる「Account Health Dashboard(アカウント健全性ダッシュボード)」などのツールへの投資を進めてきました。正規の販売事業者様がAmazonで成長できる環境を整えることは、Amazonのミッションの中核をなすものであり、本レポートはそのコミットメントを体現するものです。
Amazonのアプローチは、相互に連携する4つの重要戦略で構成されています。(1)問題がお客様に届く前に防ぐプロアクティブな管理、(2)リスクを事前に予測する強力なツール、(3)悪質業者への責任追及、(4)お客様の保護と啓発――以下に、各戦略の取り組みの一部を紹介します。
1. AIの積極的な活用による問題の未然防止
正規のビジネスが出品アカウントを開設しやすい環境を整える一方で、不正を試みる悪質業者に対しては、あらゆる段階で意図的な障壁を設けています。すべての新規出品者は、Amazonストアでの販売が許可される前に、厳格なアイデンティティ・ベリフィケーション(本人確認)プロセスを完了することが義務付けられています。その後も、出品者の活動は継続的にモニタリングされ、自動化技術とAIが商品詳細ページへの変更試行を毎日数十億件スキャンし、不正の兆候を検知しています。また、マルチモーダルシステムがテキスト、画像、出品者の行動、サプライチェーンのパターンなど数十億のシグナルを同時に分析し、不正がお客様に届く前に特定できるよう支援しています。
さらに、安全性検査機関と直接連携してストア内の商品のコンプライアンスを検証する商品の直接検証プログラムを立ち上げました。また、商品リスト掲載前に安全性に関する重要な情報の可読性と文言を大規模に検証する高度な機械学習システム「Omniscan」を、米国、カナダ、英国、トルコ、サウジアラビア、ヨーロッパのグローバルフルフィルメントネットワーク全体に展開しました。このシステムは1,200万点以上の商品の画像セットを生成しています。

カスタマーレビューの信頼性を守るため、Amazonのシステムはレビューがストアに表示される前に、数十億件のレビューにわたる数千のデータポイントを分析しています。この分析には1995年まで遡るレビューデータを活用し、フェイクレビューや不正コンテンツの検知に役立てています。2025年には、数億件に上ると見られるフェイクレビューをストアへの掲載前にブロックしました。
2. 高度な技術とツールの導入によるリスクの事前予測
新しいブランドや商品に対する新たな脅威を、カタログに登録される前に検知できる早期警告システムを開発しました。ソーシャルメディアや他の小売業者からのリアルタイムシグナルを統合することで、ブランドオーナー様が新しい知的財産権(IP)を共有する前の段階でも、侵害の可能性を予測できる場合があります。2025年には、ソーシャルメディアでトレンドになっていた新ブランド商品への悪質業者による攻撃を事前に察知し、ブランドオーナー様がIPを共有するより8日も前に侵害リスクのある出品をブロックすることに成功しました。
この予測的アプローチは詐欺防止にも応用されています。昨年、Amazonは悪意あるウェブサイトをより迅速に特定・削除する能力を強化するAI技術「SENTRIX」を立ち上げました。SENTRIXの自動検出機能により、フィッシング詐欺の可能性があるウェブサイトを検出し、フィッシングURLの削除成功率を10%以上向上させました。

3. 官民の協力を通じた悪質業者への責任追及
Amazonは、グローバルな詐欺防止、組織的小売犯罪(ORC)、サイバー犯罪、模倣品取り締まり、返品・返金詐欺など、複数の違法行為に対して悪質業者を追及しています。2020年の発足以来、Amazonの模倣品犯罪対策チーム(CCU)は、14か国において訴訟および法執行機関への刑事告発を通じて、32,000件以上の悪質業者に対して法的措置を講じてきました。2025年には、世界中で1,500万点以上の模倣品を突き止め、押収し、適切に処分しました。また、法的措置によってAmazonストアを標的にしたフェイクレビューや詐欺行為を助長しようとする100以上のウェブサイトを閉鎖に追い込み、米国全土の司法長官が主導する10の組織的小売犯罪タスクフォースにも参加しています。
国境を越えた悪質業者への追及も続けており、昨年はAmazonと中国の法執行機関およびブランドとの連携により、模倣品の製造業者、サプライヤー、販売業者に対する70件以上の強制捜査活動が成功しました。これらの捜査により、罰金刑や禁固刑を含む刑事有罪判決が下されています。
4. お客様の保護と啓発の強化
2025年には、購入した商品に関する製品安全情報を数百万人のお客様に直接通知し、7か国において34の消費者団体と連携して71の重要テーマに関する安全情報を提供しました。「リコールと商品の安全性に関するお知らせ」ページでは、政府がリコールを発表した際に、対象となるすべてのお客様に対して、危険性の詳細や返金・返品・修理の選択肢に直接リンクするパーソナライズされた通知が届く仕組みを整えています。こうした取り組みは、Amazonのストアにとどまらず、世界中の政府、安全機関、アドボカシーグループとの連携を通じて広がっており、すべての消費者が安心して買い物をするために必要な知識とツールを手に入れられる環境の実現を目指しています。

日本の取り組みピックアップ
1. 「あんしんメール」プログラムを通じた消費者啓発
2017年に日本で開始した独自プログラムは、「あんしん」(心が安らかであること、心配を感じさせないこと)という概念に基づき、特定の商品をAmazonでご購入いただいたお客様に、消費者安全の専門家や公的機関からの情報をタイムリーにお届けする取り組みです。2025年には日本のお客様に対して、ご購入いただいた商品の安全情報に関するメールを6,000万通以上配信し、事故の防止につなげました。
2. 乳幼児の安全性に関するハンドブックの日本展開
米国で開始したベビーケア安全性ハンドブックの提供を、2025年12月に日本でも開始しました。新しく家族を迎える方々に、赤ちゃんの移動から食事、安全な睡眠を始めとした7つの安全性カテゴリーを網羅する包括的なリソースを提供しています。
3. Amazon Product Safety Month(製品安全総点検月間)
毎年11月、Amazonは経済産業省と連携して、製品安全総点検月間を包括的な教育の機会として活用しています。お客様、販売事業者様、安全に関する専門家を集め、14回の社内外セッションを開催。セッションには、対象を絞った車載発煙筒(緊急用安全フレア)などリスクの高い商品カテゴリーに関するあんしんメールの送信、中国の出品者に製品安全4法改正を紹介する経済産業省との連携セッション、AmazonがNITE(製品評価技術基盤機構)および販売事業者様と初めて開催したProduct Safety Open House、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)との製品安全およびブランド保護セッションなどが含まれます。
本レポートで紹介したシステムは、数十年にわたる学習の積み重ねと数十億のデータポイント、そして絶え間ないフィードバックを糧に、日々進化し続けています。世界で最も信頼される買い物体験を創り上げることに、ゴールはありません。本レポートは、これまでの歩み、残された課題、そして前へ進み続けるコミットメントを、Amazonがかつてないほど率直にお伝えするものです。









