水は日本にとって最も重要な天然資源のひとつであり、地域社会、農業、生態系を支えています。AWSは日本におけるクラウドインフラへの投資を続ける中、効率的なデータセンター冷却技術への投資と、水資源を保全する水源涵(かん)養プロジェクトの両面から、責任ある水資源管理に取り組んでいます。
水の使用を最小限にするAWSデータセンターの冷却技術
AWSの水資源管理は、データセンターの冷却に使う水の量をできる限り抑えることから始まります。
日本にはAWSリージョン(自然災害発生時にもサービスを維持できるように、広域に分散されたデータセンター群)が2つあります。大阪リージョンのデータセンター群は、冷却に水を一切使用しておらず、空冷式チラーとフリーエアクーリング(外気冷却)のみで運用しています。東京リージョンのデータセンター群でも、年間の約80%はフリーエアクーリングを採用し、外気を取り込んでサーバーの熱を吸収・排出する仕組みで運用しています。冷却に水を使用するのは、夏場の気温が特に高い時期に限られます。
最も暑い時期にだけ水を使うのには理由があります。水を使わない代替手段として大型の空冷式チラーを常時稼働させると、通常25〜35%多くの電力が必要になります。電力網が最も逼迫する真夏に電力を過剰消費するよりも、限られた期間に水を活用する方が、環境や地域社会への総合的な影響が小さいと判断しています。
2025年、AWSの日本全体における水使用量は約7億3,900万リットルでした。これは、東京都水道局の年間総配水量の約0.05%に相当します※。この数値には、Amazon所有のデータセンター、リースデータセンター、パートナーのコロケーション施設を含む国内すべてのデータセンター運用分が含まれます。
※東京都の2024年度の年間総配水量は、約15億2,813万立方メートル
東京都水道局「決算の概要(令和6年度決算)」より
※東京都の2024年度の年間総配水量は、約15億2,813万立方メートル
東京都水道局「決算の概要(令和6年度決算)」より
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 代表執行役員社長 白幡晶彦は次のように述べています。「AWSは15年以上にわたり、日本の地域社会の一員として、責任あるクラウドインフラの構築を続けてきました。それは、高い水準のオペレーショナルエクセレンスを自らに課し、環境や地域社会への影響を継続的に低減していくことを意味します。データセンターの設計においては、当初から水の使用量をできる限り抑えることに注力しています。この姿勢は事業が拡大しても変わりません。成長とともにさらなる改善を続けていきます」
水を地域に還元する水源かん養とウォーターポジティブの取り組み
効率的な冷却技術を基盤として、AWSの取り組みはその先を目指しています。AWSは、2030年までに世界各地で運用するデータセンターで消費する以上の水を地域社会に還元する「ウォーターポジティブ」の達成を目指しています。2025年末現在、このグローバル目標に対して75%を達成しており、使用する4リットルの水に対し3リットルを還元しています。
日本では、水源でのかん養※を実現するために森林再生プロジェクトに投資しています。
※「涵(かん)養」とは「自然に水がしみこむように徐々に養い育てること」「森林が水資源を蓄え、育み、守っている働き」の意味(岡山県公式サイト「森林の水源かん養機能ってなんですか?」より)
※「涵(かん)養」とは「自然に水がしみこむように徐々に養い育てること」「森林が水資源を蓄え、育み、守っている働き」の意味(岡山県公式サイト「森林の水源かん養機能ってなんですか?」より)
千葉県 森林保全・水源かん養プロジェクト (養老川流域)
Amazonの日本における最新の水源かん養プロジェクトは、千葉県森林組合連合会との協働による森林再生の取り組みです。AWSが事業を展開する地域の水源である養老川の上流域で、合計250ヘクタールの森林を対象に間伐を実施します。間伐とは、密集した樹木を計画的に伐採して森林の健全性を回復させる施業です。樹木の間隔を適切に保つことで、雨水が土壌に浸透しやすくなり、森林の保水力が向上します。プロジェクト完了後は、年間1億7,000万リットル以上の水を地域社会に還元できる見込みです。

千葉県森林組合 代表理事 組合長の山本義一氏は、次のように述べています。「日本の森林は、樹木の高齢化や気候変動の影響など、さまざまな課題に直面しています。私たちが行う間伐、除草、再生の作業は、水源地の健全性を保ち、安定した水の供給を確保するために不可欠です。Amazonの投資により、最も必要とされる地域で、より多くの作業を、より迅速に進めることができます。森が豊かであれば水は流れ、下流のすべての人々がその恩恵を受けるのです」
山梨県丹波山村 森林保全・水源かん養プロジェクト
2025年、Amazonは山梨県丹波山村との日本初の水源かん養プロジェクトを開始しました。丹波山村はAWS東京リージョンのデータセンター群に水を供給する水道事業者の水源地の一部に位置し、村の森林は東京都水道局により「水源林」に指定されています。東京都民の水質維持と安定供給を支える極めて重要な森林です。
プロジェクトでは、間伐、枝打ち、若木の成長管理を通じて樹木間の競合を緩和し、より多くの水が土壌に浸透して地下水がかん養される環境を整えます。この取り組みにより、毎年1億3,000万リットル以上の水を地域社会に還元できる見通しです。
今後に向けて
クラウドとAIサービスへの需要が拡大する中、Amazonは日本および世界各地で責任ある水資源管理に引き続き取り組んでまいります。地域社会との水源かん養プロジェクトや革新的な冷却技術への継続的な投資を通じて、テクノロジーの進歩と環境の持続可能性が両立する未来の実現を目指しています。
Amazonの世界各地での水資源管理への取り組みや、2030年までのウォーターポジティブの達成に向けた進捗については、「Water stewardship(責任ある水資源管理)」(英語)でご確認いただけます。









