Amazonは「ビルダー(Builder)」の集団です。ビルダーたちは多様な経歴やアイデア、視点を持ち寄り、世界中のお客様のために可能性を広げ、改善し続けることを目指しています。成長を続けるAmazonが求める人材は、イノベーションの最前線に立つことに意欲があり、素晴らしい職場と顧客体験の提供に取り組める人です。
Amazonの選考プロセスのなかで自身の能力を発揮して成功を収める(その後Amazonに入社した後も活躍する)優秀な応募者たちには、いくつかの共通する行動や特徴があります。優秀な応募者の多くが必ず行っている8つのポイントをご紹介しましょう。
1. 完成度が高いレジュメ(職務経歴書)を用意する
Amazon文化の中でも特にユニークな部分の1つに、文章力の重視があります。思考を文章で明確に表現することは必須スキルとされています。Amazonは、社員が自分のアイデアを文章で表現できることを高く評価しています。ビジョンを文章によって共有することで、チーム内での合意を形成し、最終的に最善策を決定しやすくなるからです。
応募者にAmazonの社員のような文章スタイルを求めているわけではありません。応募者に期待されるのは、自分の魅力的かつ関連性の高いスキルや経験を、構成の整ったレジュメで明確に表現できることです。
Amazonが求めるレジュメとは、よく整理されてわかりやすい言葉を使ったもの、数字で示せるデータを訴求し、最大限の読みやすさを追求したものです。自分のレジュメの中で業務の規模・複雑さ・時期・関連性を重視した職務経験が訴求されているかどうか、提出ボタンをクリックする前によく見直してみてください。
2. 面接プロセスを理解しておく
Amazonは、採用において、スピードよりも適切なプロセスを重視しています。各チームが求める応募者は、お客様のために最高のサービスを提供でき、Amazonのリーダーシップ・プリンシプルを体現する、長期的な視点で見てAmazonに最適な人材です。グローバル企業の複雑性、多岐にわたるチーム、各職種固有の特性などが理由で、Amazonの応募プロセスと面接プロセスは職種によって異なる場合があります。そのため、すべての面接プロセスにあてはまる画一的なアプローチは存在しません。コーポレート職への応募は、基本的に次の流れで進められます。
オンラインでの応募→適性診断・実務課題シミュレーション(職種によって実施)→ 一次面接 → 最終面接
最終面接は通常「ループ(Loop)」と呼ばれ、複数のチームメンバーと面談します。
3. リーダーシップ・プリンシプルを予習しておく
リーダーシップ・プリンシプルは、Amazonで行動指針となるものです。社員はこれを日々の指針として状況に対応、問題を解決、衝突に対処し、意思決定を行います。全部で16項目あり、Amazonで働く可能性のある応募者を評価する際のフレームワークとなっています。各リーダーシップ・プリンシプルの重要性は、いずれも同じです。ただし、職種によっては、その業務に特有のプリンシプルについて質問されるでしょう。これは通常、職務内容から推測することができます。実際の面接で面接官が応募者の回答に求めるのは、複数のリーダーシップ・プリンシプルを実証するような具体的な実体験例です。面接の前に時間を割いて、自分の実体験をリーダーシップ・プリンシプルに結びつけたり、自分の心に特に響くプリンシプルがないか調べたりしておきましょう。
4. 面接官の質問の意図を明確にするための質問をする
Amazonでは、多様な視点を求め、すべての人が学びを続け、好奇心を持ち続けることを推奨しています。応募者と面接官が同様のバックグラウンドや職務経験を持っている可能性は低いでしょう。そのため、必要であれば時間を惜しまず明確にするための質問を投げかけ、混乱や誤解、曖昧さを避けることが重要です。質問に対して適切な回答ができるよう、臆することなく、面接官が聞きたいポイントを明確に理解するための質問をしましょう。
5. 積極的にDive Deepする
「Dive Deep」は、16項目あるAmazonのリーダーシップ・プリンシプルの1つです。この項目は、詳細な部分まで理解して関与し続けること、情報・矛盾点を検証すること、イノベーション推進のため常に検証を続けることの重要性を強調しています。
繰り返しになりますが、Amazonは「ビルダー(builder)」文化を持つ企業です。私たちが応募者に求めるのは、単に何かを「ビルド(build)」するための実務的なスキルだけではありません。問題の本質を掘り下げて原因を突き止め、お客様への影響を分析し、各種解決策のメリット・デメリットを検討できる認知的スキルを備えているのかを知りたいのです。
また、このときに解決策の展開・拡大方法や、そうした提案がもたらす波及効果を踏まえておくことも重要です。面接においては、クリティカルシンキングの力があることを提示し、面接官が理解できる形で思考プロセスを伝達するようにしましょう。
6. 応募する職種・チーム・企業についてしっかり調べておく
採用面接とは、企業と応募者双方に開かれたドアであり、その過程は応募者がAmazonを自分に適した企業かどうか評価する機会であるべきです。応募者の皆さんにこの機会を最大限に活用していただくためには、応募している職種だけでなく、所属チームについても徹底的に調べることをお勧めします。
こうした知識や知見を得ておくと、Amazonが候補者に求める資質、チームの優先事項についてよりよく理解することができるでしょう。たとえば、Project Kuiper(プロジェクト・カイパー)に関連する業務に応募するなら、このプロジェクトの優先事項について、およびインフラストラクチャーを構成する支援技術について、概要を理解しておくのです。そうした知見を得たうえで面接に挑めば、その業務に関係のある過去の職務経験を提示し、プロジェクトにどのように貢献できるかアピールすることができます。
7. 計画的に面接の準備をしている
Amazonの採用プロセスは、Amazonでのお買い物体験と同じように、応募者にとってストレスフリーなものであるべきだと私たちは考えています。そこで、複数のガイドを用意しました。これにより、応募者が採用プロセスを理解し、電話面接やリモート面接に備え、Amazonの文化について学ぶことができます。このガイドの要点は以下のとおりです。
- よくある質問への回答:応募者の皆さんが十分な準備ができるように、Amazonの求人に応募する際によくある質問への回答をまとめました。これらのトピックには、レジュメの提出方法や応募後の状況確認方法、カバーレターを受け付けているかどうかなどが含まれます。
- 面接準備に取り組む:面接の準備をしていると、情報が多すぎて見切れないと困惑することがあるかもしれません。情報のリンク先を最小限に抑えるため、Amazonの面接プロセスを進めるうえで必要なすべての情報を含むガイドを作成しました。
- 面接でのSTARメソッドについて理解する:AmazonのSTARメソッドによる面接形式の準備方法、ベストプラクティスを学び、実例を使って練習することができます。
- 職種固有のリソースを確認する:職種はそれぞれ異なるため、技術職・非技術職それぞれについて、準備段階全体を通して活用できるリソースを用意しています。
8. 定量的な成果の重要性を理解している
Amazonは、データを重視する企業です。面接で質問に答える際は、論理的な回答を心掛け、可能であれば指標やデータを用いた実例を提示するようにしましょう。採用に至る応募者の共通の傾向として、適切な量の具体的な数値データを示し、自身の解決策がもたらした定量的な成果について詳しく説明することが挙げられます。データを活用して、あなたの業務上の貢献、担当プロジェクトの規模、実現してきた成果について説明してください。
この記事で紹介したヒントが、今後予定しているAmazonでの面接準備に役立ち、面接がうまくいくことを願っています。
より詳しい情報については、Amazon.jobsで面接のヒントやよくある質問をご確認ください。