毎日忙しく過ごしていると、ついお風呂に入る時間が短くなってしまったり、シャワーでさっと済ませてしまったり、という人も多いのではないでしょうか。でも、入浴は体を洗う以外にも、一日の疲れを取ったり、気分をリラックスさせたりといった、大事な役割があります。また、バスルームは1人でリラックスできる場でもあるので、実は集中して読書を楽しむのに最適です。防水仕様の電子書籍リーダー*1Kindle PaperwhiteKindle Oasisを利用すれば、本をぬらすことなく読書を楽しめます。今回は、入浴でのリラックス効果を高める方法や、バスルームをよりリラックスできる空間にするアイテムを、『読む お風呂の魔法』『入浴の質が睡眠を決める』などの著書がある、眠りとお風呂の専門家・小林麻利子さんにお聞きしました。2月6日のお風呂の日をきっかけに、バスタイムを見直してみませんか?

*1 IPX8等級。第10世代、販売中のモデル

入浴によるリラックス効果を高めるなら「40℃のお湯に15分間」が基本

2月6日はお風呂の日。お風呂の専門家がおすすめする、バスルームをリラックス空間に変えるヒント
眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

そもそも、なぜバスタブに浸かることがおすすめなのでしょうか。小林さんによると次の3つの理由があるそうです。

① 温熱効果によって手や足先の末しょう神経が拡張されて血行が良くなり、体がほぐれ、疲れがしっかり取れる

② 適度な水圧が体にかかることでマッサージ効果があり、冷えやむくみの改善が期待できる

③ バスタブにゆっくり浸かって深部体温を上げることで、入浴後は体温が自然と下がり、それによって良い睡眠につなげることができる

以上をふまえて、小林さんが提唱するのが「40℃のお湯に15分間しっかり浸かる」という入浴方法*2。「40℃以下のお風呂に入ることで、副交感神経が刺激されて、心身の緊張がほぐれてリラックスできます。また40℃以上であれば、深部体温をしっかり上昇させられると言われています。つまり、両方の効果を得るためには、お湯の温度はジャスト40℃が適温。さらに40℃のお湯に15分間お風呂に入ると、20〜30代女性であれば深部体温が0.5度上がるという研究結果*3があり、良質な睡眠につながります。それより長く入ってしまうと肌の潤いが奪われるため、15分がベストなんです」(小林さん)

また、入浴スタイルのおすすめは「全身浴」。首までしっかり浸かることで、より温熱効果が期待できます。

*2 冬場は浴室とバスタブ内を移動することによる急激な温度の変化と、それによる血圧の上下で、心臓に大きな負担がかかり、動脈硬化が進行した方、高血圧、糖尿病などの方の場合は、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが上がってしまいます。水分を適宜とって血流をよくする、お風呂に入る前にかけ湯をする、事前にシャワーで浴室を温めるなどの対策を心がけましょう。
*3 上村佐知子ら、簡易脳波、深部体温と遠位・近位皮膚温から見た温泉浴の睡眠への効果、不眠研究、112 – 117、2012

2月6日はお風呂の日。お風呂の専門家がおすすめする、バスルームをリラックス空間に変えるヒント

15分のバスタイムが充実する過ごし方

小林さんが提唱する15分間入浴ですが、中には「お風呂の中で何をしていいか分からない」「退屈だから15分間も入っていられない」といった声もあるそう。そこで、小林さんに、15分間の過ごし方についてアドバイスをいただきました。

◼電子書籍リーダーAmazon Kindleシリーズでお風呂読書を楽しむ

15分の入浴中の過ごし方として小林さんがおすすめしているのは、お風呂での読書。日々仕事や家事で忙しく、本を読むまとまった時間を確保するのが難しい人でも、お風呂の時間を利用すれば、読書に集中することができそうです。紙の本だと水にぬれてしまうと読めなくなる心配がありますが、防水機能を備えているKindle PaperwhiteとKindle Oasisであれば、シャワーのお湯がかかっても、うっかり湯船に落としてしまっても問題ありません。防水機能については、「利用方法について」をご確認ください。

2月6日はお風呂の日。お風呂の専門家がおすすめする、バスルームをリラックス空間に変えるヒント

「お風呂でスマホやタブレットを利用する方も多いと思うのですが、せっかくのバスタイムには目も休ませたいものですよね。Kindleデバイスの画面は直接目を照らさないフロントライト方式を搭載しているので、すごく目に優しいですね。e-inkディスプレイによる自然な文字の見え方や、ページをめくる操作も、本物の本のようで安心感もありますしね。また、私はリラックス効果を得るために浴室を暗くして入浴することをおすすめしているのですが、Kindleデバイスは、画面の明るさを調整できるので、暗闇でも問題なく読むことができます」(小林さん)

また、KindleデバイスはスマホのようにメールやSNSの通知機能がないので、1人きりになれる時間を誰にも邪魔されずに充実させることができる点も良いと小林さんは言います。Wi-Fiに接続しておけば、お風呂に入りながら読みたい書籍をダウンロードすることもできるので*4、バスタブにゆったりと浸かりつつ、漫画や雑誌、洋書など700万冊の膨大な選択肢から読みたい本をじっくり選べます。

*4 端末からKindle本を購入、ダウンロードするには、Wi-Fi環境又は無料4G対応モデルが必要です。

<お風呂での15分読書におすすめの書籍>

星新一『きまぐれロボット』: 生涯にわたり、1001編以上のショートショートを発表した星新一の短編集。表題作のほか、35編収録しているので、限られた時間でもさまざまな物語を楽しめます。

恩田陸『ドミノ』:面識のない27人と1匹の登場人物それぞれの運命が交差し、ドミノのように驚きの事件が連鎖して巻き起こる爽快なエンタメ小説。スピーディーな展開なので、15分間の読書でも十分に楽しめます。

森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』:夢と現実が入り乱れた古都・京都を舞台に、大学生の男女が体験する不思議な世界の物語。長編小説ながら、章ごとにエピソードは完結するので、15分間の読書にもぴったりです。

とがわ愛(著)、坂井建雄(監修)『はじめてのやせ筋トレ』:「やせ筋」をテーマに、自宅で10分でできるトレーニングを紹介。運動不足を感じるおうち時間にぜひトライしてみてください。ただし、寝る前の運動は睡眠の質を低下させてしまいますので、トレーニングは深部体温が高い21時までに済ませましょう。

ヤマザキ マリ『テルマエ・ロマエI』:古代ローマから現代日本にタイムスリップしてきた浴場設計技師を主人公としたコメディマンガ。古代ローマの浴場文化も知ることができる、お風呂で読むのにぴったりの作品です。

◼お風呂ヨガで、リラックス効果を高めよう

入浴中にリラックスしたいときにおすすめなのが、ストレッチやヨガ。軽いストレッチは、血管周りの平滑筋という筋肉の交感神経を低下させ、血流を良くすることにつながります。そうすると、内側の深部体温の低下を促し、体を休息方向へ向かわせることができます。また、お風呂の中は浮力があるので、普段は難しいポーズでも楽にできるはずです。小林さんに、リラックス効果があり、気軽にできるヨガポーズを2つ教えていただきました。

ポーズ①

お尻をストレッチするヨガです。お仕事などで座ったままの状態が続くと体の柔軟性や筋力が低下しますので、こちらのポーズでお尻や背筋を伸ばしましょう。体を伸ばすことで、ほどよいリラックス効果を得られます。

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(ストレッチの方法)

膝を立てて体育座りをしたら、片方の足をもう一方の太ももにのせて、ぐっと膝を体の方に引き寄せます。乗せている方の足のひざ下が、自分に対して平行になるようにするのがポイントです。これで、おしりの筋肉が気持ちよく伸びます。このとき、背筋も伸ばしたままにします。次に、鼻から息を吸ったら、伸ばした背中をキープしながら口から息を吐き、上半身を前に倒します。気持ちよく感じる程度でOKです。左右で1分ずつ行います。

ポーズ②

肩、首、腰周りをストレッチするヨガです。これらの部位にコリを感じるのは、筋肉が萎縮してしまっているから。ストレッチをすることで血流がよくなり、コリの原因や痛みの物質が流れやすくなり、気持ちよさにつながります。

2月6日はお風呂の日。お風呂の専門家がおすすめする、バスルームをリラックス空間に変えるヒント

(ストレッチの方法)

バスタブ内の左端に寄り、こめかみより少し上の部分をバスタブの縁にのせます。次に、左手を頭の上でぐっと伸ばして脱力します。このとき、おしりが浮かさないようにするのがポイント。1分ほど行いましょう。呼吸は、吸うときは鼻から、吐くときは口からが基本です。

ヨガやストレッチは、無理せず気持ちよいと感じる程度で行いましょう。Kindleデバイスでの読書中や、ひと段落して気分転換にヨガをしてみるというのもおすすめです。

5つのバスグッズを活用して極上のお風呂空間に

お風呂をよりリラックスする空間にするために、小林さんはバスグッズの活用をおすすめしています。小林さんおすすめのバスグッズをご紹介します。

2月6日はお風呂の日。お風呂の専門家がおすすめする、バスルームをリラックス空間に変えるヒント

① 水温計

冬場はお湯の温度が下がりやすいので、水温計は必需品です。今浸かっているお湯が何度なのかを確認して、少し下がってきたら、こまめに追いだき(または差し湯)をして40℃をキープ。縦に浮かして使うタイプのものであれば、湯船でも邪魔になりません。

② バスピロー

バスピローを使うことで、リラックスした姿勢を保ちやすくなるのでより気持ちよく入浴できます。バスピローは空気を入れて膨らませるタイプがおすすめです。バスタブの縁に置いて使ってもいいですが、湯船に浮かべて頭をのせると、浮力を感じて体を自然に脱力することができます。バスタブの大きさによっては足を伸ばしきれない場合もありますが、足を縮めていてもしっかりリラックス効果は得られます。

③ お風呂用キャンドル

お風呂の照明を消して、キャンドルの灯りだけで入浴してみると、より高いリラックス効果が得られます。冷気で体が冷えるのを避けるために、特に冬場は換気扇を消して入浴して欲しいので、お風呂のキャンドルは火を使うタイプを避けましょう。おすすめはLED照明タイプです。

④ アロマオイル

お風呂でアロマオイルを使うと、湯気で芳香が広がり、気分的にもとてもリラックスできます。特にラベンダーの香りは安眠効果も抜群です。おすすめは、お湯を入れたマグカップなどに1〜5滴程度垂らしてかぐこと。湯船よりも水面の面積が小さいのでアロマオイルが揮発しにくく、香りも長く楽しめます。なお、オイルと水は混ざりにくく、原液が皮膚に直接触れると、かゆみや赤みを生じさせることもあります。アロマオイルは湯船に直接入れないことをおすすめします。

⑤ ウォーターボトル

40℃のお湯で15分しっかり入ると、意外と汗をかき水分を奪われます。入浴中の水分補給は必須。1回の入浴で200mlくらい、およそコップ1杯ぐらいは飲みましょう。

これらのアイテムのほか、入浴中に利用することで、より保湿効果が高まるフェイスパックや、入浴前に使うことで、角質が取れて血流がよくなり、入浴で体が温まりやすくなるボディブラシなども、おすすめです。

慌ただしかった一日の最後にお風呂にゆっくり浸かることで、ふっと心が軽くなるはず。今回ご紹介したバスグッズで浴室を快適な空間に変えて、小林さんおすすめの40℃で15分間の入浴を実践しながら、電子書籍リーダーKindleシリーズでの読書やお風呂ヨガで充実した時間を過ごしてみてください。