2022年8月7日、Amazonは、流山フルフィルメントセンター(FC)が所在する千葉県流山市の市民の皆様をご招待して「夏休み親子ツアー」を開催しました。ここ数年、新型コロナウイルス感染症対策のために、FCツアーを行っていませんでしたが、国や自治体による行動制限が緩和されたことを受けて、今回開催することができました。ワクワクしながらFCを探検する子どもたちの表情、FCの最新システムに驚く保護者の方々の様子をレポートします。

親子ツアーには、流山市内の子ども食堂を利用する小中学生とその保護者、「流山子ども食堂ネットワーク」のスタッフが参加しました。迎えたのは、流山FCで勤務する「Amazon Gives」のメンバーです。Amazon Givesは、Amazon社員によるボランティアネットワークで、世界中のAmazonで働く人なら誰でも参加が可能です。流山FCのAmazon Gives代表で同FCの責任者・サイトリーダーを務める片桐秀行さんに、この企画を発案したきっかけを聞きました。

オレンジのアマゾンTシャツを着た片桐さん
流山FCサイトリーダー片桐秀行さん

「Amazon流山FCは、2021年10月にオープンしたばかりです。これから、地域の一員として環境や地域のために何かお役に立てないかと考えていたとき、千葉県北西部の東葛地域で活動する「とうかつ草の根フードバンク」の皆さんと出会いました。お話を伺うなかで、夏休みはご家族が仕事に出ている間、子どもだけで過ごす時間が増えがちだという現状を知りました。そこで、子どもたちのために私たちにも何かできないかと考え、FCにご招待することを思いついたのです」

流山FCのAmazon Givesのメンバーは約3か月前から企画を立て始め、地域について理解しようと調べたり、FC内を参加者が安全に歩けるルートを考えたりと準備を進めました。そして、いよいよ親子ツアーの当日。朝10時に会場に集まった参加者とAmazon Givesのメンバーは互いに挨拶し、AmazonのFCを紹介する短い動画を見た後、2グループに分かれてツアーを開始しました。

人間とロボットが協働するAmazonの物流拠点へGO

FCツアーの旗を掲げたコンダクター役のスタッフに続き、FC内を見て歩く参加者たち
保護者と一緒にFC内を見学

Aグループのリーダー戸川夏菜さんが皆さんと一緒に最初に向かったのは、インバウンド(入荷)部門。商品を受け取るレシーブの工程では、商品に傷や汚れがないかを丁寧にチェックする仕事を見学しました。

コンベヤーのそばで作業する様子を見学する参加者たち
商品を丁寧に確認するレシーブの工程

棚入れの工程ではロボットと対面。戸川さんは 「黄色い棚の下に水色のロボットが入って、商品を入れる棚を持ち上げて、人がいるところまで運んできます。このシステムをAR、『Amazon Robotics(アマゾンロボティクス)』と呼んでいるんですよ」と説明しました。

背の高い黄色い棚を下から持ち上げて移動させていく水色の円盤型のAmazon Robotics
稼働するAmazon Robotics

子どもたちが作業を体験

アウトバウンド(出荷)部門では、棚から商品を取り出す「ピック」作業を見学しました。Amazon Roboticsのロボットたちが運んできた商品を取り出してバーコードをスキャンし、コンテナに入れたら青いランプにタッチ。作業者の流れるような機敏な動きに、ツアー参加者は目を丸くして見入っていました。

機械を操作するスタッフを囲んで見学する参加者たち
商品をピックするエリア

続いて9歳の児童がピック作業を体験。棚が運ばれてきて、目的の商品が入っている場所がピカッとランプで照らされると、手を伸ばして商品をピックアップ。最初は戸惑いましたが少しずつ慣れて、まるでアスレチックで遊んでいるかのように元気よく体を動かしました。「意外に簡単だったよ」という楽しそうに話す孫の様子を見て、保護者の祖父もニコニコしています。

黄色い棚から商品を取り出す児童
商品をピックする体験

商品を梱包する「パック」の工程では、姉妹2人が作業を体験。13歳の姉は、商品にぴったりなサイズの箱を取り出して、てきぱきとパッキングできました。その様子を見ていた8歳の妹も「やってみたい」と志願。小さな手で丁寧に箱を組み立て、商品を収めることができました。箱がコンベアにのって流れていくのを見届けて、うれしそうな様子です。

ベルトコンベヤーの手前の台で箱を組み立てる児童
パック作業に挑戦

見学を終えた保護者の1人は「ここでは多くの人やロボット、機械が力を合わせて作業しているんですね。今までは家に届く商品しか知らなかったけれど、それが届けられるまでのプロセスがよくわかって感激しました」と話しました。

FCの名物メニュー、カレーのお味は?

見学の後は、お楽しみのランチタイム。大人にはFC名物のカレーライスを、子どもたちにはこの日特別に甘めのカレーライスが用意されました。デザートのアイスクリームも全員が完食し、大満足。

カレーを食べる児童
今日のために特別に用意されたカレーをほおばる様子

食後には、プレゼント付きのクイズ大会が開催されました。この日見学してきたFC内の仕事や設備について出題され、全員が4問とも正解し、プレゼントを持ち帰ることができました。

クイズ大会で続々と手を挙げる参加者たち
クイズ大会の様子
参加した皆さんとアマゾンのスタッフたち
参加した皆さん

子どもたちのキャリア教育の一環に

今回の親子ツアーは、流山FCに所属するAmazon Givesのメンバーが「とうかつ草の根フードバンク」に「Amazonの施設を見学しませんか?」とお誘いしたことから始まりました。2019年に設立された、とうかつ草の根フードバンクは、企業や団体、個人から食材を募り、東葛6市にある80か所以上の子ども食堂などに提供する活動をしています。代表の梅澤一雄さんは、FCのある流山市の親子を募集しようと「流山子ども食堂ネットワーク」に相談しました。同ネットワークは、流山市内16か所で子ども食堂を運営し、フードバンクから提供された食材を配布するほか、地域の人々が集う場所づくりをしています。今回のツアーの募集をしたところ、たった3日で60名以上の希望者が集まるほどの人気となり、参加者は抽選で選ばれました。

FCの外で、西尾さんと梅沢さん
流山子ども食堂連絡係の西尾だんさん(左)と、とうかつ草の根フードバンク代表の梅澤一雄さん(右)

西尾さん「このツアーは子どもたちにとって貴重な機会になりました。最初は恥ずかしそうにしていた子どもも、AmazonのFCでの仕事を体験して楽しそうでしたね。この経験は将来の職業を選ぶ上でもきっとプラスになるはずです」

梅澤さん「見るだけではなく、『体験』することは子どもたちにとって大きな糧になります。このツアーをきっかけに、身の回りのさまざまなことに好奇心を持って成長してほしいですね。私たちもAmazonの皆さんとつながり、フードバンクや子ども食堂について知っていただけて、とてもうれしいです」

流山FCのAmazon Gives代表、片桐さんもイベント成功にほっとした様子でした。

「流山FCで地元の方をご招待するのは初めてだったので、僕たちも緊張しましたが、1回目としては大成功だったかなと思います。子どもたちが真剣な目で僕たちの仕事の現場を見ている姿、カレーやアイスクリームをニコニコしながら食べている姿を見て、幸せな気分になりました。保護者のなかには、『Amazonに就職するのは難しいですか?』と質問してくださる方もいたんですよ。そんなふうにAmazonに興味を持っていただき、子どもたちの将来の選択肢の一つにしてもらえたら最高ですね。今日の経験を踏まえて、企画内容をさらにブラッシュアップして、これからもっと楽しいFCツアーを企画したいです」

Amazonでは、住民の皆さんとのつながりを深め、地域の発展に貢献するために、今後もさまざまな活動を企画、実行していきます。

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