今年の夏休み期間に、理工系女子学生を応援する「理工チャレンジ(リコチャレ)」にAmazon※が企業として参加し、オンラインイベントを開催しました。社員ボランティアたちと取り組んだイベントへの思い、子どもたちの理工系への興味を引き出す取り組みの重要性について、「夏のリコチャレ」を中心となって推進した2人の社員、菊池春奈さんと澤扶美さんに聞きました。
※登録企業名はアマゾン データ サービスジャパン合同会社

「理工チャレンジ(リコチャレ)」は、女子中高生・女子学生の皆さんが理工系分野に興味・関心を持ち、将来の自分をしっかりイメージして進路選択(チャレンジ)することを応援するため、内閣府男女共同参画局が中心となって行っている取り組みです。Amazonが2020年から参加するきっかけを作ったのは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のデータセンターを運営するアマゾン データ サービス(ADS)の菊池春奈さんでした。

菊池さん
アマゾン データ サービス ジャパン インフラストラクチャー・オペレーションズプログラム・マネージャー 菊池 春奈さん。データセンターで勤務する社員をサポートしマネージメントする業務の一環として、女性エンジニアの支援やダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)を推進するプロジェクトなどを担当。

菊池春奈さん「クラウドサービスを展開しているAWSでは以前から、8歳から24歳までの女性を対象に、テクノロジーへの興味とキャリアの追求を応援する『Girls’ Tech Day』というイベントをグローバル規模で取り組んでいます。日本でも、女性のキャリアデザインの1つとして、理工系分野に目を向けるきっかけを作り、AWSやADSで働く魅力をもっと広めたいと考えていました。そのなかで出会ったのが、内閣府が主導する『リコチャレ』です。主旨が私たちの取り組みとマッチしていたことから、2020年に応援団体に登録しました」

今年のイベントのタイトル「Think BIG! Amazon社員とわくわく♬ 理工チャレンジ2022」にある「Think BIG」とは、Amazonの行動指針「リーダーシップ・プリンシプル(Leadership Principles)」の項目の1つで、「従来と異なる新しい視点を持ち、あらゆる可能性を模索」することを推奨するものです。

菊池さん「Amazonならではの、創造的で教育的要素を含んだ楽しいアクテビティを通して、理工系分野のワクワク感を体験して欲しいという、私たちの気持ちをタイトルに込めました」

2回目の開催となった今年の「夏のリコチャレ」には、これまでで最多の9つのオンラインプログラムが用意されました。Amazonのオペレーションチームと共同で企画し、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の協力のもと実現した「JAXAはやぶさ2の挑戦『リケジョへの宇宙のすすめ』」、対話形式の「クラウドってなに? 社会を支えるクラウドのお話」、体験型イベントの「クラウドで『作って』みよう!一日 IT エンジニア体験」など、興味や知識に合わせて選べる内容です。性別を問わず参加を受け付け、中高生や大学生だけでなく、小学生も参加できるプログラムもありました。

菊池さんと共に「夏のリコチャレ」に取り組んできた、澤扶美さんがユニークなプログラムがそろった理由を教えてくれました。

澤さん
アマゾン ウェブ サービス ジャパンパ ブリックセクター 教育事業本部 DXアドボケート 澤 扶美さん。高等教育機関や研究機関とのリレーション構築、クラウド活用推進を担当。工学部出身で技術者の経験もあることから、学生・若年層を対象にしたスキル習得やSTEAM分野でのキャリアデザインに関するセミナーの講師なども務める。

澤 扶美さん「STEAM分野のジェンダーギャップに問題意識を持ち『ぜひ参加したい』と声を上げた社員ボランティアが運営しています。クラウド技術を使った画像認識を学ぶプログラムや、火星探査機を題材にコーディングを学ぶプログラム、そして英語で学べるプログラムなど、多様な得意分野を持つ、多国籍なメンバーそれぞれが自分たちのスキルと経験を生かしたことで、テーマも内容も幅が広がりました」

雲の絵を使ってクラウドを説明するプレゼン資料
澤さんが講師を務めた「クラウドって何? 社会を支えるクラウド技術のお話」のスライドより
クラウドを説明する資料
澤さんが講師を務めた「クラウドって何? 社会を支えるクラウド技術のお話」のスライドより

今年の「夏のリコチャレ」には、全国から延べ700人以上が参加。受講中は、絵文字を出したり、挙手のサインを出してくれたり、カメラをオンにして、笑顔で話してくれたりと、Amazonの社員が驚くほどの盛り上がりに。終了後は、「クラウドについて座学や実践などのさまざまな方向から学ぶことができ楽しかった」「夏休み中にいつもとは違った形での学びを体験することができてよかったです」などのコメントが寄せられました。

澤さん「『夏のリコチャレ』は、私たち社員にも、よい刺激になりました。今年はAmazonの物流部門の社員も参加しましたし、仕事での交流が少ない他の部門の社員と知り合い、お互いに学び合う機会になったからです。Amazonで働く仲間という一体感が感じられて、とても楽しかったです」

ボランティアメンバーたち
Amazonのボランティアメンバーたち

菊池さん「ボランティアメンバーからも『今回はたくさんのエンジニアが知恵を寄せ合いコンテンツを作りました。参加された中高生の皆様からいただいた暖かいメッセージに本当に感謝しています』『参加される皆様にクラウド技術を楽しんでもらいたいという思いで、チーム一丸となりプログラムの提供に至りました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました』(AWS サポート オペレーションズマネージャー)、『複数回のセッションにたくさんの小中学生をメインとしたお子さんが参加してくださり、貴重な時間を一緒に過ごすことができました。セッションではプログラミングアプリを使って一緒にコーディングをして楽しみましたが、子どもたちが想像以上にコーディングを行うことができてとても驚きました。来年も機会があればぜひ参加し、子どもたちの育成に携わりたいです』(データセンターファシリティエンジニア)などの感想が届きました」

ボランティアメンバーたち
Amazonのボランティアメンバーたち

AmazonそしてAWS/ADSは、今後も若い世代が理工系分野への関心を高める活動を続けていきます。性別にかかわらず、キャリアの選択肢を広げ、世界で活躍する夢を広げて欲しいと考えているからです。

澤さん「これからは、理工系の知識とスキルがますます求められる時代になると思います。世界中の人と仕事ができるグローバルキャリアにもつながりやすい理工系は、とても楽しく魅力のある分野です。特に女の子たちには、将来の夢の一つとして、ぜひ考えてもらいたいと願っています。『夏のリコチャレ』に参加してくれた子どもたちが、大学生になったり、Amazonの社員になったりしたときに再会できたら、これほどうれしいことはありません」

菊池さん「理工系の学びに触れて『楽しかった』という経験をして初めて、好きかどうかも含めて、選択肢に加わると思います。そのためにこれからも、子どもたちの夢をふくらませるような、種をまき、育くんでいく活動を広げていきたいです。子どもたちには最初から選択肢を狭めずに、いろいろな人の話を聞いて、さまざまな体験を通して自分のキャリアについて考えてもらえたらうれしいです」

AWSでは若年層向けのSTEAM(Science科学、Technology技術、Engineering工学、Arts芸術・リベラルアーツ、Mathematics数学)およびデジタルスキル支援習得プログラムをご提供しています。ぜひご参加ください。

STEAM/デジタルスキル支援習得プログラム

AWS Educate
13歳以上の学生が自由にクラウドを学べる無料の教育プログラム。

AWS Academy
授業にクラウド教育を組みこむ高等教育機関を支援する無料の教育プログラム。

AWS InCommunities
データセンター運用部門の社員ボランティアたちが行う、地域貢献プログラム。若年層のクラウド・IT・STEAM教育の機会も提供している。

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