Amazonは、9月の小児がん啓発月間にあわせ、小児がんの子どもたちとご家族が直面するさまざまな問題に光を当てるため「Amazon Goes Gold for Kids with Cancer」と題して、いくつかの取り組みを実施しました。Amazon Goes Goldは毎年、世界中のAmazon社員が一斉に力を合わせて取り組んでいるボランティア活動です。今年が5回目となる日本では、物流拠点のフルフィルメントセンター(FC)、配送拠点のデリバリーステーション(DS)、カスタマーサービス(CS)など全国の拠点の社員たちが、今回の取り組みを通じて、小児がんに対する理解と関心を高めるとともに、社会に理解を呼びかけました。

こどもホスピスの方々と池上さんとアマゾンスタッフ
横浜こどもホスピス「うみとそらのおうち」にて

取り組みのうちのひとつは、Amazon Goes Goldの活動に賛同いただいたジャーナリストの池上彰さんと行ったドキュメンタリーの制作です。

小児がんの状況をより多くの方に知っていただくために、池上さんが認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクトによる、子どものためのホスピス「うみとそらのおうち」で、小児がんで闘うお子さんやご家族、小児がん経験者の方々を取材。またホスピスを運営されている横浜こどもホスピスの田川尚登代表理事、がん看護専門看護師の津村明美さんにもお話をうかがい、その内容を基に『Amazon Gives特別企画「池上彰さん 横浜こどもホスピス座談会」を制作しました。

Amazon Goes Gold ジャーナリストの池上 彰さんが小児がんの実状に迫ります

池上さんは、取材の感想を「小児がんに罹患(りかん)した方やご家族のお話を伺いましたが、闘病中の皆さんが自分にはまだまだ可能性があるんだということにむしろ気づいたということを伺って、人間としての力強さを感じました。子どもホスピスという形で、子どもたちに豊かな時間を過ごしてもらうという取り組みを聞いて、じゃあ、私たち大人は豊かな時間を過ごせているんだろうか?という生き方が問われているような気がしました。子どもホスピスが全国に広がって豊かな時間を過ごす子どもが増えるということは、ひいては日本全体の子どもたちの豊かさにつながると思います。そしてそれは私たちの国のあり方を問うことになるんだろうと思います」とお話しされました。

もうひとつの取り組みでは、ボランティアネットワークAmazon Givesの有志社員たちが、宮城県立こども病院で、小児がんと闘う子どもたちに書籍などを寄贈しました。これらの寄付品は、全国の物流拠点のメンバーが協力して箱詰めの作業を行い、可愛らしくデコレーションされた配送車で病院を訪問しました。

Amazonのダンボールに科学の本や歴史の本やTシャツを梱包している
書籍などの梱包をする川口FCのAmazon社員たち

ボランティア活動に参加した川口FCサイトリードの平陽介さんはこう話します。

「小児がんの子どもたちに、書籍とTシャツを贈りました。普段から、毎日数十万個の荷物がこのFCから発送されていますが、今回の荷物は特別なものです。子どもたちに笑顔を贈ることができてうれしいです」

「amazon goes gold」と描かれデコレーションされた配送者を囲む社員たち
デコレーションされた配送車
病院のみなさんにAmazonのダンボールにはいった寄付品を手渡す様子
宮城県立こども病院での寄付品贈呈式の様子

贈呈式では、宮城県立こども病院理事長で、小児血液腫瘍の専門家である今泉益栄さんが、「常時20~25名ほどの小児がん患者様が長期間入院をされている中で、Amazon様からこのようなご支援をいただき、職員のみならず患者様やそのご家族の皆さんも『頑張ろう』という元気をいただきました。この度は誠にありがとうございました」と、病院を訪問したAmazon Gives のメンバーに感謝の気持ちを伝えました。

さらにアジア地域に小児がん治療のための資金面での支援を行いました。国内外の小児がんの専門家が一堂に会して、小児がんの治癒率向上についての研究成果を発表する「WHO Global Initiative for Childhood Cancer (WHO GICC) in Tokyo 2022」において、国際小児がん学会アジア大陸(SIOP Asia)へ寄付を行いました。

寄付を受けた、アジア地域において小児がん支援を展開するNPO法人小児がん・まごころ機構の中川原章理事長は、「小児がんは、世界中で1年間に約40万人もの子どもがかかっている病気です。医療の進歩により、日本など先進国ではずいぶんと治るようになりましたが、世界の8割以上を占める発展途上国では、まだ30%以下の子どもしか助かっていません。このような不平等を無くし、治った後も平等で夢の持てる人生を送ることができる社会を築くための支援に賛同してくれたAmazonに感謝の意を表明します」と支援の重要性を話しました。

寄付パネルを手渡す様子
WHO Global Initiative for Childhood Cancer (WHO GICC) in Tokyo 2022の会場にて

また、Amazonが継続的に支援を行っている、NPO ゴールドリボン・ネットワーク 松井秀文代表は、「小児がんは、希少がんである上に種類が多く専門的な治療を受けられる病院が少ない難しい病気です。また、治療終了後も約半数が後遺症を抱える現状はあまり知られていません。Amazon Goes Goldキャンペーンを通じ、皆さまからのご支援とともに小児がんについて広く理解いただく機会となることが、子どもたちの大きなサポートとなります」と理解を呼びかけました。

Amazonはこれからも社員一丸となって、小児がんと闘う子どもたちとそのご家族や支援者の皆さんをサポートし、多くの方からの理解を得られるよう努力していきます。

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