3月8日は、国連が制定した国際女性デー(IWD)。今年のキャンペーンテーマは #EmbraceEquity(公平性を抱きしめよう)です。今回は、女性の暮らしを応援する商品をAmazonで販売する女性起業家を取り上げ、Amazonのサービスが後押しした彼女たちの想いを紹介します。

Amazonで女性視点のこだわりが詰まったトラベルアイテムを販売

「女性たちに、自分らしくて心トキメク旅を提案したい」と考え、東京で株式会社Movedを設立した石田めぐみさん。代表取締役社長として、女性のニーズを捉えたトラベルブランド「Aww(アウ)」を展開し、Amazonなどで販売しています。彼女はブランドに込めた想いをこう語ります。

並べられたスーツケースやバッグの傍らに立つ石田めぐみさん
株式会社Moved 代表取締役社長・石田めぐみさん

石田さん「大学時代に留学したことを機に、旅に魅了されました。旅は人生をアップデートしてくれます。旅を通じて新しい自分に出会える瞬間を味わってほしいと考え、トラベルブランドを立ち上げました」

旅行に必要なスーツケースや鞄類の市場を見渡したとき、女性視点で作られた商品が少なかったことも、トラベルブランドを立ち上げた理由だといいます。

石田さん「スーツケースは旅の相棒ですが、女性が使いたいと思えるデザインや機能性、価格帯のものがなかなかありませんでした。そこで、自らオリジナルの金型を作り、女性のためのデザインや機能性を追求しました。ファッショナブルなカラーラインナップや丸みを帯びたデザイン、世界各地の情景をイメージした内布など、女性視点のこだわりを詰め込んでいます。また、少ない力でもスムーズに動かせる360°回転式のキャスターなど、機能性にも女性視点を取り入れました」

また、鞄類に使用する素材にもこだわっています。

石田さん「以前から大量生産・大量消費に疑問を持っていたことから、ボストンバッグにはメキシコのサボテンで作ったヴィーガンレザーを使用したり、廃棄原料をリサイクルした素材を使ったりしています。近年はサステナビリティへの関心が高まり、こうした取り組みに共感してくださる女性のお客様も増えています」

丸みを帯びた柔らかな印象の白色と緑色のスーツケースと大きく白いボストンバッグ、小さいボストンバッグは黒と茶色の2種が並んでいる
スーツケースや鞄類はカラーラインナップを充実させ、女性の幅広いニーズに対応している
水色と紫色の2種類のバッグ。長財布のような形にショルダー紐がついている
パスポートやペン、リップクリームなど、小物を細かく収納できるように設計されたウォレットバッグ

Amazonのサービス・FBAが生み出した商品開発の時間

2020年から自社EC(インターネット販売)を始め、2021年にはAmazonでの販売を開始。当初はSNSを中心に集客していましたが、「集客力に限界を感じ、多くのお客様が利用されているAmazonを新たな販路として選んだ」と石田さんは語ります。

石田さん「Amazonのおかげでブランドの認知度が向上しました。スーツケースは購入してすぐに使いたいというお客様が多いので、Amazonの配送の迅速さもプラスに働いています。特に、フルフィルメント by Amazon(FBA)のメリットは大きいですね」

FBAとは、Amazonが商品の保管、注文処理、梱包、配送、さらには注文や、商品に関するカスタマーサービスを代行するサービスです。

石田さん「当社は少人数のスタッフで運営しており、社員には好きな場所で働いてほしいという考えから、リモートワークを推奨しています。そんな中、FBAを使うことで受注の管理やカスタマーサービスに時間をとられず、商品開発やブランディングに時間を割くことができており、とても助かっています」

さらに認知度を高めるために、Amazonのスポンサープロダクト広告などを活用しています。

石田さん「Amazonの広告を使うことで、SNSでの集客だけでは届かなかった層にリーチできるため、積極的に活用しています。最近は当社の商品に興味を持ってくださる男性のお客様も増えており、より多くのお客様にブランドを知っていただくことができています」

Amazonのサービスを活用し、仕事と子育てを両立

オンライントレーニングでAmazonへの出品ノウハウを学べるAmazon出品大学も後押しになったといいます。

石田さん「私は子育てをしながら仕事をしているので、好きなタイミングでノウハウを学べるAmazon出品大学はとても便利ですね。広告運用については、Amazonの担当者が親身になって提案してくれるので、事業の成長を後押ししてもらっています」

ノートPCで作業をしている石田さん
海外在住のスタッフとは、オンラインミーティングで海外の旅行トレンドを確認している
ハイトーンの写真が掲載されたWebサイト。白い車の前に白い服を着た女性と白いスーツケース
Amazonのブランド紹介ページを活用し、ブランドの世界観を伝えている

男女平等の度合いを示す「ジェンダー・ギャップ指数」において、日本は146か国中116位※1と主要7か国(G7)の中で最下位に位置します。その一方で、女性社長の数は増加傾向にあり、2022年は過去最高の58万人※2を突破しました。

石田さん「起業した際は経験や実績が少なかったこともあり、銀行の融資を受けるのにはかなり苦労しました。でも、女性ならではの視点や気づきは武器になりますし、Amazonのサービスを活用すれば仕事と子育てを両立しやすいです。これからも自分らしく、自由に生きる女性の力になりたいですね」

※1世界経済フォーラムより ※2東京商工リサーチ 第11回「全国女性社長」調査より


肌荒れの悩みを抱える女性たちにAmazonを通じて商品を届ける

専業主婦として子育てをしていた約20年前、茨城県で株式会社鈴木ハーブ研究所を設立した鈴木さちよさん。現在は、主に女性向けのスキンケアやムダ毛ケア商品を開発し、Amazonなどで販売しています。起業したきっかけは「娘のため」だったといいます。

木の前に立つ、白いジャケット姿の鈴木さちよさん
株式会社鈴木ハーブ研究所 代表取締役社長・鈴木さちよさん

鈴木さん「赤ちゃんの頃に娘がひどい肌荒れに悩まされ、なんとか改善したいと考えました。そこで、夫と2人で保湿や成分を調べ始め、原料メーカーに頼み込んで独自の保湿ローションを作りました。当初は販売を想定していませんでしたが、同じ悩みを抱えている女性たちがいると知り、販売に踏み切ったのです」

同社の商品は、大豆やパイナップルなど、自然素材をもとにした製品づくりが特徴的です。

鈴木さん「化粧品に対する固定概念がなく、ある意味自由な発想で考えたからこそ、たどり着いた答えかもしれません。さまざまな成分を実際に試して厳選しています。化粧品に頼る肌ではなく、いつかはスキンケアから卒業できるような、肌にしっかり働きかけるものを届けたいと思っています」

2004年に自社ECで販売を開始した当初は、商品開発から受注処理、発送まで、すべてを夫婦でこなしていたといいます。

鈴木さん「パッケージのデザインを考え、梱包や発送も自分たちで行っていました。それも子育てをしながらでしたので、朝から晩まで受注対応を行っていた当時の記憶はほとんどありません。そんな中、お客様から『Amazonでも販売してほしい』というご要望があり、2015年からAmazonに出品しました。販売と同時に大きな反響があり、特選タイムセールやAmazonプライムデーなどにも参加したことで、予想以上に注文が増えたことには驚きました」

さまざまなデザインのチューブやボトルに入った基礎化粧品のパッケージが並んでいる
さまざまな成分や素材にこだわった幅広いスキンケア商品を販売
手の甲にクリームを置き、塗り疲労気用途している手
社員自らの肌で試し、商品開発や改良を行っている

AmazonのFBAによって業務効率が大きく改善

AmazonのFBAを利用したことで、配送に関する課題が解決したといいます。

鈴木さん「受注処理や発送、お客様の対応もすべて自分たちでやっていた頃に比べると、劇的に業務効率が改善されました。子育てや自分に使える時間が増えただけでなく、FBAは土日の発送にも対応しているので、商品がすぐに届くことでお客様の満足度も上がったと思います」

商品を割引価格にて、定期的に送料無料でお届けするAmazon定期おトク便も役立っているといいます。

鈴木さん「リピーターのお客様にとっては毎回購入する手間が省けますし、当社にとっても売上の安定につながっています。当社の商品は肌が弱い方でも使えるように改良を重ねており、リピーターのお客様もたくさんいらっしゃる商品です。すべての商品を『女性のお悩みを解消し、前向きで自分らしい人生を応援したい』という目的を持って開発しているからこそ、多くのお客様に共感していただているのだと思います」

お客様のお悩みを起点に商品を開発してきた同社にとって、Amazonのカスタマーレビューはヒントに溢れているという。

鈴木さん「カスタマレビューを社員が毎日チェックする体制を作り、商品開発や改善に役立てています。長年、肌のお悩みを抱えていたお客様が、ようやく笑顔になれたというカスタマーレビューを読んだときはうれしかったですね」

商品棚の前に立ち作業をする鈴木さん
いばらき女性活躍・働き方応援協議会にも所属している
Amazon 上の鈴木ハーブ研究所のブランドページ。商品写真が並んでいる
ブランドの理念をAmazonのストアページに掲載している

Amazonで商品を購入された女性の毎日を前向きなものに変えたい

スタッフたちと談笑する鈴木さん
男性の育児休業取得を推奨するなど、誰もが働きやすい職場を目指している

鈴木さん「女性が結婚や出産というライフイベントを経ても働き続けられるために、リモートワークの導入や、産休育休を取得しやすい環境づくりを行っています。私自身、自分の名刺を持つことで、人に会ったり、学んだりすることに前向きになり、世界が大きく広がりました。Amazonで当社の商品を購入された女性の毎日が、少しでも前向きなものに変わるとうれしいですね」

男性の育児休業取得を推奨するなど、誰もが働きやすい職場を目指している

女性視点のこだわりを追求したトラベルアイテムを販売する株式会社Movedと、女性のお悩みを解消するスキンケア商品を販売する株式会社鈴木ハーブ研究所。両社には、すべての女性が自分らしく、前向きに生きる応援をしたいという共通した想いがありました。Amazonのさまざまなサービスが2人の女性起業家のワークライフバランスを支え、両社の商品開発が活性化することで、これからも前向きに生きる女性たちを応援していくことでしょう。

2022年のこのシリーズでは、事業承継、地域活性化、働き方改革などの社会課題の解決のためにDXを活用した事例や農業や水産業などの第一次産業におけるDXについてご紹介しています

フルフィルメント by Amazon(FBA)とは?
Amazonの配送ネットワークを使い販売事業者様のビジネスの成長を支援するサービスです。商品の保管、注文処理、梱包、配送、カスタマーサービス、返品対応をAmazonが代行します。FBAを利用すると商品がプライム対象となり、お急ぎ便、当日お急ぎ便など、Amazonプライム会員のお客様が無料で利用できる配送特典の対象となります。


本連載について
Amazonでの販売を支援する「Amazon出品サービス」、ビジネス上の購買をサポートする法人向けサービス「Amazon ビジネス」、決済サービス「Amazon Pay」、クラウドサービス「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」など、Amazonはさまざまな企業の課題を解決する多様な選択肢を提供しています。本連載では、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に取り組む中小企業と、そのDXをさまざまなカタチで支援するAmazonのストーリーをご紹介します。

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