Amazonでジェンダーダイバーシティを推進するアフィニティグループ(社員による有志グループ)のひとつ、JP-Women@Amazonは、「国際ガールズデー」を記念して、UN Women National Committee Japan(以下UN Women Japanと記載)の皆さんをお迎えして「ジェンダー平等と女性のエンパワーメント」のオンラインイベントを2020年10月27 日に開催しました。

UN Women Japanの皆さんとジェンダー平等と女性のエンパワーメントについて考える

国際ガールズデーは、国連によって採択された記念日で、2012年より毎年10月11日に開催されている「若い女性の権利」や「女性のエンパワーメント」の促進を国際社会に呼びかける日です。今回は、開発途上国を中心に女性が直面する多様な差別の課題について活動を行っているNPO団体UN Women Japanとの協業によりこのイベントを開催することができました。イベントは、コロナ禍の中、ソーシャルディスタンスを遵守するためオンラインで行い、アマゾンジャパン、アマゾンウェブサービス(AWS)の社員約340名が参加しました。

オープニングでは、JP-Women@の共同リーダーである、Eliza Swedberg(イライザ・スウェドバーグ)さんがあいさつを行いました。

UN Women Japanの皆さんとジェンダー平等と女性のエンパワーメントについて考える
オープニングスピーチを行うEliza Swedberg さん

「こんにちは。本日はご参加いただきありがとうございます。この会は、10月11日の国際ガールズデーを記念して、UN Women Japanと協業で開催することとなりました。国際ガールズデーは、若い女性の権利と、世界中の女性が直面するユニークな課題を認識するために存在します。この日は、グローバル社会として、世界中の若い女の子が抱える課題、バイアス、危険、不正に対処する必要があるすべての問題について焦点を当てることを目的としています。JP-Women@AmazonはAmazon社員の成長、そしてお客様や地域社会においても貢献できるよう、ジェンダーの多様性とインクルージョン(包括性)を理解し、尊重される持続可能な文化を促進する活動を行っています。Amazonは世界規模で運営している会社です。世界中に存在する不平等、そして問題の改善を行う重要なステップは、私たちがどのように貢献できるかを深く考えることが重要です」

UN Women Japanからは、国連ウィメン日本協会理事の田中由美子さん、伊藤光子さん、本田敏江さん、そして副理事長である岩城淳子さんにご参加いただきました。

まず始めに、田中さんより「ジェンダー平等と女性のエンパワーメント」というキーノートスピーチをいただきました。主に途上国の女性が直面している問題に焦点を当て、女性に対する暴力や児童婚、そして名誉殺人や持参金殺人(Dowry Murder)など、日本で暮らす我々には想像のつかない有害な慣行がいまだに根強く残る地域があることをお話しいただきました。

UN Women Japanの皆さんとジェンダー平等と女性のエンパワーメントについて考える
「ジェンダー平等と女性のエンパワーメント」のスピーチを行う田中由美子さん

「開発途上国では、女性に対する有害な慣行が根強く残っている地域が存在しています。これらの問題を解決するためには、次の世代を担う若い女性が必要な教育を受け、リーダーとしての力を発揮していくことがカギとなります。そのためには、これまでに女性が苦手とされてきた科学、技術、数学、工学などのSTEM分野へより多くの女性が進学し、職業選択の幅を広げることが大事です。2030年までに先進国も途上国も達成を目指すSDGs(持続可能な開発目標)では、5番目のゴールにジェンダー平等があります。日本国内のジェンダー課題に加え、世界的な女性差別や格差の是正に立ち向かうためには、皆が協力をして行動を起こしていく必要があるのです」(田中さん)

UN Women Japanの皆さんとジェンダー平等と女性のエンパワーメントについて考える
スピーチの中で、女性のエンパワーメントとリーダーシップについて説明をする 田中さん

次に伊藤光子さんより、「UN Womenの活動」についてお話しいただきました。

UN Women Japanの皆さんとジェンダー平等と女性のエンパワーメントについて考える
UN Womenの活動について話す伊藤光子さん

「UN Women Japan は、UN Women(国連女性機関)の活動をサポートする国内唯一の NPO 団体です。UN Womenは、①女性のリーダーシップとガバナンス、②女性のエンパワーメント(経済的自立)、③女性に対する暴力撤廃、④女性と平和・安全保障(人道支援と防災対策)の4つの軸で活動をしています。UN Women Japanのミッションは、『UN Women の支援を通じ、世界の女性と少女が能力を発揮し可能性を開き、希望の未来を手にする社会を作る』。具体的な活動として、アドボカシー(擁護・支援)と募金活動を行っており、3月8日の国際女性デーなど、女性に関する国際デーにはチャリティイベント等の活動を行っています。

UN Women Japanの皆さんとジェンダー平等と女性のエンパワーメントについて考える
スライドの右側の写真は、UN Womenの親善大使である俳優のエマ・ワトソンさんがマラウイを訪れた際の様子

プレゼンテーションの最後に、伊藤さんは以下のように語りかけました。

「現在、ジェンダー平等が達成されている国は一つもありません。それでも今私たち女性が現在の地位にあるのは、過去の多くの女性たちがジェンダー平等のために行動を起こし、闘ってきた結果の賜物です。ですから、国際ガールズデーを機会に、皆様も今の少女、未来の女性たちのために行動を起こしませんか? 身近なコミュニティからで良いのです。一人一人の理解と小さな行動が世の中を変えるのです」(伊藤さん)

イベントの最後には本田敏江さん、岩城淳子さんにもご登壇いただき、質疑応答の時間を設けました。参加したAmazon社員からは複数の質問があがり、意見交換が行われました。

イベントに参加したAmazon社員からは、「ジェンダー平等と女性のエンパワーメントについては、日頃から興味を持っていたので、このようなイベントがあったことは大変うれしかった」「今の私達が得ている権利、自由などは前世代の方たちの多大なる努力の上で得ているのだと再認識できました」など多くの感想が寄せられました。

Women@では、今後もダイバーシティやジェンダー平等について、考える機会を設ける活動を続けていきます。

またAmazon全体でも、3月8日の国際女性デーを祝い、女性の活躍を支援する様々な取り組みを3月に行う予定です。2021年の国際女性デーのテーマは、女性の挑戦する気持ちを応援する#ChooseToChallengeです。