“ボランティアやAmazonでの仕事を通じて学んだのは、世界を変えるチャンスはいくらでもあるということです”
アマゾンジャパン社員 豊留隆央

やり残したことがある──。2011年6月、Amazonに転職したばかりだった豊留隆央はそう感じていた。

前職では通信販売の物流業務を担当し、東日本大震災後の計画停電や、道路などに被害がある中で、復旧業務を行っていたが、退職時期が迫り、途中で現場を離れざるを得なかったためだ。

「何かもっと自分にできることはなかったのかと考えていました。世の中の役に立ちたいというエネルギーが余っていたと思います」

しかし、混乱していた被災地に1人でボランティアに参加することもできず、Amazonに入社後ももどかしい気持ちが続いていた。そんな時に、社内でボランティアを募集していると知って、豊留はすぐに申し出た。

アマゾンジャパンのボランティアは、東日本大震災後まもなく東京・千葉・仙台の事業所に勤務する有志を中心に結成された。その頃は、被災地域のボランティア団体と連携し、復旧活動の手伝いを始めたばかりだった。

「津波の被害を受けた地域で、下水の側溝にたまった泥を取り除いたり、住宅のがれきの撤去や、畑の整備などをお手伝いさせていただきました。一緒に参加した同僚たちも熱い気持ちの人ばかりでしたし、何よりも現地の皆さんに喜んでいただけて、本当に参加してよかったと思いました」

豊留は、ボランティア活動の中心メンバーになり、その後も活動を続けていった。2年目からは力仕事だけでなく、地元の方との交流や、心のケアなどの依頼も増えていった。

「被害を受けた地域の方たちがおっしゃっていた『忘れないでほしい』という言葉は、今も胸に残っています。そうした声に応えようと、社内で被災地の方を招いた講演会や、東京からできる震災支援として、津波で流された写真を保存する活動を企画し、多くの同僚たちに参加してもらいました」

東日本大震災へのボランティア活動は、被災地の状況やニーズの変化に伴い活動を休止したが、そこで得た経験と精神は豊留にとって大きな財産となり、2016年の熊本地震後の震災支援につながることとなった。

熊本地震の発生後に豊留が行なったのは、自身が日本でのサービス立ち上げに携わったAmazon Pay(アマゾン ペイ)を活用し、1クリックで義援金の寄付を行なえる仕組みを作ることだ。

Amazon Payは、Amazonお客様がAmazon以外のサイトでも、自分のAmazonアカウントに登録されている配送先住所やクレジットカード情報を利用して、安心してお買いものができるサービス。豊留は、この仕組みを使えば新たな情報入力が不要なため、お客様が被災地へ義援金を寄付しやすくなるはずだと考え、Amazonのサイト内にAmazon Payで支払いができる日本赤十字社への募金窓口を設けたのだ。

「日本赤十字社様のサイトへAmazon Payを導入することは、震災前よりご検討いただいていましたが、様々な課題があり、実現できていませんでした。熊本地震の後、何かAmazonとしてできることがないかと、社内の様々な部門と相談するなかで、Amazonサイト上に寄付の窓口を開設することですぐに寄付の仕組みが実現できると気づきました。そして会社に提案したところ、社長をはじめとして関係者全員がすぐに協力してくださったのです。部門を超えたチームワークを感じることができたことは感動的で、Amazonで働けることやAmazonそのものがもっと好きになりました」

その結果、Amazonサイト上の窓口を通じて、多くの方から義援金が寄せられた。現在もこの仕組みは稼働しており、アメリカのAmazonサイトでも展開されている。

「私がボランティアやAmazonでの仕事を通じてこれまでに学んだのは、世界を変えるチャンスはいくらでもあるということです。0(ゼロ)から何かを作るだけでなく、今あるものを組み合わせたり、見せ方や伝え方を変えることで、新たな価値を提供できると思います。『世の中は変えられる』。 これからもそう信じて、お客様の生活が豊かになる変化を起こしていきたいです」

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Toyodome Takahisa